先週は計画通りにエントリーポイントを引きつけ、想定通りの動きで決済できた一週間でした。
ただ今週は、ポジションをすべて閉じた状態でのスタートです。新規の優位性が明確に見える通貨ペアが現時点でないため、水曜日まではあえて様子を見るスタンスを徹底します。
1. ダウ環境認識
2026/5/31 21:00時点での各通貨ペアのダウ理論に基づくトレンド方向は以下の通りです。
| 通貨ペア | 週足 | 日足 | 4H足 | 1H足 | 補足 |
|---|---|---|---|---|---|
| USD/JPY | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | |
| EUR/JPY | ↑ | ↑ | ↓ | ↓ | |
| GBP/JPY | ↑ | ↓ | ↓ | ↓ | |
| AUD/JPY | ↑ | ↑ | ↓ | ↓ | |
| CHF/JPY | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ | |
| EUR/USD | ↓ | ↑ | ↑ | ↑ | |
| GBP/USD | ↑ | ↓ | ↓ | ↓ | |
| AUD/USD | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ | |
| USD/CHF | ↓ | ↓ | ↑ | ↑ | |
| EUR/AUD | ↓ | ↓ | ↑ | ↑ | |
| GBP/AUD | ↓ | ↓ | ↑ | ↓ |
ピンクのマーカーが現在ポジション保有中
黄色のマーカーが狙えそうな通貨ペア
ここから読み取れること:
- JPYクロス全般:週足・日足は上昇トレンドだが、4H足・1H足で下落転換。先週の円買い戻しが効いており、短期的には円高方向のモメンタムが優勢。
- CHFの独歩高:CHF/JPYは全時間軸で上昇という珍しい構造。今週はスイスGDP(月)とスイスCPI(木)の発表があり、変動材料が控えている点に注意。
- ドル:対豪ドルでは下落、対ポンドでは上昇、対円では下落と方向感がまだら。ドル独自のトレンドはまだ定まっていない。
- GBP/AUD:4H足だけ上、それ以外すべて下というねじれ構造。先週「形にならず」とウォッチリストから外したのは正解だったと、この表からも読み取れます。
総じて、「方向感の明確なドルストーリーがまだ存在しない」ことが、今週の様子見スタンスを裏付けています。
2. 市場環境:BoE発言とNFPに挟まれる「データ・サンドイッチ週」
今週はイベントの波が複数あり、流動性とボラの動きを冷静に見極めたい一週間です。
- 月曜日 (6/1): 米ISM製造業PMI、中国製造業PMI、独小売売上高。週初のセンチメントを決める指標群。
- 火曜日 (6/2): ユーロ圏CPI、BoE総裁発言。ポンドペアにとっての一発目の試金石。
- 水曜日 (6/3): 豪GDP、米ADP雇用、ISM非製造業PMI、日銀総裁発言。ドル・円・豪ドルの再評価材料が一気に揃う日。
- 木曜日 (6/4): 再度BoE総裁発言、スイスCPI、ユーロ圏小売売上高。
- 金曜日 (6/5): 米NFP(5月雇用統計)。今週のクライマックス。
行動指針:水曜日の指標群が出揃うまで判断材料は不足。エントリーは温存し、NFP前後のボラを見据えながら、後半でセットアップが整ったペアにだけ手を出します。
3. 先週のシナリオ「答え合わせ」
新しいシナリオに進む前に、先週立てた計画がどう着地したか整理しておきます。
① USD/CAD(ロング残玉 → 完全クローズ)
- 結果: 注目していた日足のレジスタンスゾーンにタッチ後、1時間足でダブルトップを形成。テクニカルに従って残玉も決済。
- 学び: 決めたルール通りに利確できた、シンプルな一勝。「ランニング・プロフィットを伸ばす」より「守りきる」発想で勝った取引でした。週末リスクを意識して半分決済し、残りはテクニカルの否定で決済する。この型は再現性が高い。
② GBP/USD(戻り売り → 建値決済)
- 結果: 5/26にレジスタンス帯へ到達。1時間足で三尊のような形を確認し、ネックライン割れでショートエントリー。一度は順行したものの、5/29に建値で決済。
- 学び: シナリオ通りに引きつけて、ルール通りにエントリーできた点はOK。一方で伸ばしきれなかったのは課題として残ります。月末リバランスの不規則な動きと、利確ポイントの置き方は次回への宿題。
③ GBP/AUD(ウォッチアウト:監視対象から除外)
- 結果: 日足20SMA反発後に期待していた下落の形が整わず、エントリー条件を満たさなかったため監視対象から除外。
- 学び: 「エントリーしない」も立派な判断。形の整わない通貨ペアに固執しない、シンプルだが見落としがちな鉄則を再確認しました。
4. 今週の戦略:待つ覚悟
スタンス:水曜日まで完全な様子見
今週、新規のウォッチリストは設定しません。理由は明確です。
- 主要通貨ペアで「日足レベルの引きつけ」が完了している銘柄が見当たらない
- 水曜の日銀総裁発言・米ADP・ISM非製造業PMIで、ドル・ポンド・円・豪ドルのセンチメントが再評価される可能性が高い
- その先の金曜NFPで、トレンドの方向感が決まる
この3つが出揃う前に動くのは、確率的に不利な賭けです。
水曜日以降の探索領域
水曜の指標群を通過した後、以下の観点でセットアップを探します(あくまで予備的な目線)。
- ドル全面安 or 全面高のシナリオが出るか → USD系のペアで日足レベルの転換ライン到達を確認
- ポンドの方向性がどう定まるか → BoE総裁発言の余韻と、火曜と木曜2回の発言の整合性から判断
- AUDの強弱 → 豪GDP次第で、AUD系ペアに引きつけのチャンスが出る可能性
水曜以降にウォッチリストに昇格した銘柄があれば、別途追記または翌週の記事で報告します。
5. 今週の行動指針:ヴィンゲゴーに学ぶ「勝負所」
今週末、ジロ・デ・イタリア2026がローマで幕を閉じます。デンマークのヨナス・ヴィンゲゴーが、ジロ初出場・初のマリア・ローザ獲得。しかも5ステージ勝利という圧倒的な強さでの総合優勝でした。彼はこれで、ジロ・ツール・ブエルタの3大グランツールすべてを制した、史上8人目のライダーになります。
彼の強さで興味深いのは、「すべてのステージで全力を出していない」ということです。平坦ステージや道中の不必要な攻撃には反応せず、徹底的に脚を温存する。そして「ここしかない」という山岳ステージで、一気に勝負を決めにいく。3週間の長期戦をマネジメントしながら、勝負所だけは絶対に外さない。
これは、相場との向き合い方そのものに通じます。
- エネルギーを浪費しない ── 形が整わないペアに無理にエントリーしない(先週のGBP/AUD)
- 勝負所で迷わない ── ルール通りのセットアップが来たら淡々と入る(先週のUSD/CADとGBP/USD)
- 長期戦をマネジメントする ── 一回の勝ち負けではなく、月単位・年単位のパフォーマンスで考える
今週、私が「待つ」のは、ヴィンゲゴーが平坦ステージで脚を温存するのと同じ意思決定です。山岳ステージ=大きなトレンド転換が来た時に、確実にペダルを踏めるように。
家族とのパリ旅行、夏のハワイ旅行、そしてその先の生活を支える資産形成のために。今週の「待つ」は、来週以降の「攻める」ためのエネルギー充填だと考えています。


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